【読み:きゅぷら】
キュプラは、コットンの種子のまわりに生えている繊維・コットンリンターを原料とし、銅アンモニア溶液で繊維を溶かして紡糸するセルロース繊維です。1856年にセルロースが酸化銅アンモニア溶液に溶融することが発見され、1918年にドイツのJ.P.ベンベルク社が流下緊張紡糸法により良質な繊維を製造することに成功しました。このためキュプラはベンベルグと呼ばれることもあります。
キュプラとは「Cuprammonium Rayon」から付けられた名前で日本語では「銅アンモニアを使って作られた光る糸」という意味です。
水に弱く、強度もあまり高くありませんが、柔らかくしなやかで、肌触りもよく、光沢があり、発色性、吸放湿性に優れ、静電気が起きにくい繊維です。また熱に強く、耐久性、耐摩耗性も優れています。日本では主に高級な裏地、婦人用肌着、アウターウェアとして利用されています。