アセテートとは

【読み:あせてーと】

アセテートは高純度木材パルプを主原料とし、含有されている繊維素セルロースを酢酸で反応させて作り出す半合繊繊維です。パルプは天然繊維ですが、セルロースは「再生繊維」の部に含まれるため、合成繊維と再生繊維の中間的なものという意味合いから「半合成繊維」とされます。
第一次世界大戦後、イギリスのセラニーズ社によって生産が始まり、日本では1950年から工業生産されるようになりましたが、今日の国内生産量はさほど多くはありません。
適度な吸放湿性、保温性、弾力性があり、合成繊維のように熱可塑性であるため、熱によるプリーツ加工ができます。この点から合成繊維とレーヨンの性質を併せもっているといえます。
シルクのような美しく上品な光沢と感触があり、発色性もよく、肌に優しいソフトな風合いやドレープ性があります。しわになりやすく、水、摩擦に弱いです。また大気中の汚染ガス服地、下着類、きものでは訪問着や小紋、裏地等にも多く利用されています。

関連するキーワード