【読み:どんす】
繻子織で織る、絹製の織物です。繻子織の裏組織で模様を織り出した紋織物で、「段子」とも書かれます。 一般的には、経糸と緯糸が5本ずつの五枚繻子の表裏の組織で地、あるいは文様を織り表しますが、五枚綾や変わり繻子で織るものもあります。また、経糸と緯糸の色を変えて文様を織るものもあります。始まりは中国の宋時代といわれています。 繻子織なので糸の渡りが大きく、生地としては柔らかな仕上がりとなります。緞子は地に光沢感があり、文様がつや消しのようにみえ、地厚で重量感がある高級織物です。帯地や花嫁の裲襠や帯、表装具、茶道具の仕覆などに用いられます。 緞子は糸の段階で精練し、染色加工してから織り上げる、先練り織物です。 緞子と似たものに「綸子」がありますが、綸子は綸子は生糸を使って織り、精錬後に染め加工する、後練り織物です。