【読み:こーりんべると】
コーリンベルトは、着付け用品の一つです。美容きものベルトとも呼ばれます。伸縮性のある織ゴム紐の両端にクリップがついています。クリップにきものを挟んで、腰紐の代わりに使います。主に襟元を合わせて固定する、胸紐の役割に用います。
きものを着る手順にしたがって腰紐を締め、おはしょりをととのえて、襟を合わせます。
下前の襟先をクリップの片側で挟みます。挟む位置は身八つ口の少し下くらいの高さです。
左の身八つ口からコーリンベルトを外へ出し、背面にまわして、右脇で上前の襟先をもう一方のクリップで挟み留めます。
コーリンベルトは、背中で水平になるように使うと襟が着崩れません。
ゴムの長さは引っ張られ気味のきつめではなく、ほんの少し緩めで使うといいようです。襦袢用、きもの用と使うこともありますので、数本あると便利です。
コーリンベルトはコーリンという会社の創始者である高林三郎氏により考案されました。きものを簡単に着ることができて、長時間着ていても苦しくないようにするための工夫の品です。
コーリンベルトには30~60cm程度のMサイズと40~80cm程度のLサイズがあります。太さも幅広のものと、細めのものと2種類あります。かつては金属を用いていたこともあったクリップ部分は、今は開閉の簡単な形と素材に改良されています。以前は薄いピンクしか見かけませんでしたが、今では着物の色に合わせられるように色数も増えて、礼装向けの白・喪服向けの黒や、夏向けのメッシュ素材など、選択の幅も広がっています。
コーリンベルトの使い道【番外編】
きものの袂をクリップで挟み、背中にベルトを渡して、もう一方の袖の袂もクリップで挟みます。ベルトは帯の上などに掛けて、下がらない程度にします。 袖が前に来ないように押さえて、襷的な使い方もできます。