【読み:かしいしょう】
他人の持ち物を、損料を払って利用する場合の衣服をいいます。「貸し衣装」の歴史は、近世にさかのぼります。貧しい階層の者が、古着を借りることに始まったと思われます。明治時代になって、貧乏官吏が礼服一そろいを借り受けたり、喪服を所持できない者が「貸し衣装屋」から借り出すなどしていました。現在では、個人や会社組織のほか、結婚式場やデパートなどが営業しています。打掛一式や、振袖一式、ウェディング・ドレス一式、モーニング一式、留袖一式、男物紋服一式などがあります。このほか、舞台用の「貸し衣装」も少数ですが、現代物、時代物それぞれ専業があります。