【読み:しまちょう】
江戸時代後期から明治にかけて商品経済がまだ一般化していない頃、全国各地の農村で女性たちは自家用の縞や格子を織りました。家族のために糸を作り、織り、仕立て、手入れをして着せる作業は婦女子の大事な仕事であり甲斐性でした。
縞帳はそんな女性たちが織りあげた布の端を切り取って紙に張りつけ、柄の心覚えとしたものが基になっています。その後、中間業者が入って客からの注文を取るようになると見本帳としての役目を持つようになります。
縞、格子は先にデザインがあるのではなく織り手の感覚や家庭事情があって仕上がっているので、柄に特別の名称はないものがほとんどです。