混紡糸とは

【読み:こんぼうし】

さまざまな短繊維を混ぜ合わせて糸にしたものです。組み合わせや混紡率が、長年の経験によって適切な線に落ち着き、基本的な組み合わせが定着しました。
混紡の組み合わせは、次のようなものになっており、ほとんどが合成繊維と、天然繊維や再生繊維の組み合わせになっています。ポリエステルと、綿、羊毛、麻。ポリエステルと、スフ、ポリノジックの混紡。アクリルと、綿、羊毛の混紡。この他の組み合わせはほとんどありません。ポリエステルと綿、またはスフの混紡率は、織物よりもニットの方がピルが発生しやすいことから、織物用では65/35%、ニット用では50/50%が多くなっています。羊毛との混紡は50/50%か、またはポリエステルの低率混が多くなっています。合成繊維どうしの組み合わせはほとんどなく、ポリエステル、スフ、綿などの三者混紡はまれに行われますが、量は少ないです。綿と麻、綿と羊毛、麻と羊毛、綿と絹、羊毛と絹など、最近天然繊維どうしの組み合わせによる混紡もあります。これは、ポリエステルを加えると付加価値が低いとみられるためです。
染色時に染料の違い、処理温度の差、アルカリや酸に対する性質の違いによって、精練が難しいとされる植物繊維と動物繊維の組み合わせは量が少なくなっています。吸湿性、防しわ性、強度、風合いなどでお互いの欠点をカバーしあうことができる、合成繊維と天然繊維の組み合わせが最も多くなっています。

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