なごや帯とは

【読み:なごやおび】

Q.なごや帯には、胴部分の仕立て方に種類がありますが、どのように違うのですか?

A.胴に巻く部分をすべて半幅に折って仕立てるなごや仕立て、胴に巻く部分もお太鼓の幅で仕立てる開き仕立て、帯の「て」先から手幅分の長さ約18~20cmくらいだけを半幅にかがった松葉仕立ての3種類があります。
現在一般的なのはなごや仕立てです。手早く締められるのが利点ですが、前帯の幅は調節できません。昔は表と裏に別の布を縫い合わせた腹合わせ帯が主流でしたが、なごや仕立ては1枚の布ででき、締めやすいという2つの利点で広まりました。
開き仕立ては、締めるときに帯を折るので、前帯の幅を自分で調節でき、前帯の表情に柔らかみが出るところが長所です。その反面、着るたびに折るのが面倒だという人もいますが、たたみ方が容易で収納がかさばらないのも良い点です。 松葉仕立ては「て」先から手幅分を半幅にかがってあるので、開き仕立てよりは締めやすく、前幅の調節ができるのが利点です。なごや仕立てと開き仕立ての長所を兼ね備えた仕立て方といえます。
なごや仕立ては、手早く締めたい方、帯に不慣れな初心者、小柄で細身の方、シャープな前帯の線を好む人に向いています。開き仕立ては収納しやすいので、たくさん帯を持つ方に好まれています。松葉仕立ては前帯幅の調節をしたい方、ふくよかな方や背の高い方にお勧めです。

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