【読み：ぐしびつけ】
ぐしびつけはしつけ縫いのひとつです。布に直角に針を刺し入れて、表裏同じに細かい針目で縫う「ぐし縫い」でかけるしつけです。糸は絹のしつけ糸であるぞべ糸が用いられます。
ぐしびつけは、きものの掛襟や褄下から裾にかけての部分と袖周りにかけてあり、仕立て上がりの美しさを際立たせる要因になります。しつけは本来、きせを落ち着かせたり、折り目を抑えるために行われ、着用時にはとりますが、ぐしびつけはその他に飾りの役目もあります。そのため留袖や喪服などに入れられたぐしびつけは外さないこともあります。
また、地域によって、ぐしびつけを入れるところと入れないところがあるようです。ぐしじつけ、ぬいび、ぐし、ぞべ、ぐしぞべなどともいいます。
