【読み:さくらもん】
桜は、平安時代の頃から文様として表されるようになりました。それまで花といえば梅を意味したものが桜にとって代わりました。代表的な春の花ですが、最近では、実写的な文様のきもの以外は、季節を問わず着るようになりました。大胆に図案化された桜の振袖などは、春に限らず、着られます。桜文は衣服のほかに家具、食器にと広く用いられました。
桜文を大きく分けると枝に咲く様、桜花、そして一瞬散る様を惜しんで花筏や桜川など流水と合わせたものがあります。桜の種類も枝垂桜、八重桜、山桜など多様です。日本を代表する花であり、日本人が愛好する文様なので、単に季節を象徴するのではなく「花の文様」として季節にこだわらず用いられています。