人物文とは

【読み:じんぶつもん】

人間の姿をあらわした文様のことで人形手とも呼んでいます。また騎乗の人物が動物を狩猟するさまを文様にした狩猟文というものもあります。江戸時代、七福神、寒山拾得、『伊勢物語』の在原業平、舟を引く漁師、田植え女、踊る人々など、生身の人物の姿がきものに登場していました。唐子や御所人形は今も愛好されていますが、現代では具象的な人物を表したきものはほとんど身につけないかもしれません。人物文の多くは、浮世絵や風俗画、絵巻などから写したものも多く、断りなく写すことのできない現代と違ってかなり自由勝手だったようです。

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