【読み:さらせんもよう】
サラセンとは、古代ローマ人がシリア付近のアラブ人に用いた呼称で、のちにイスラム教徒の総称として用いられました。サラセン模様は、イスラム風のデザインで、モスク調とも呼ばれます。 中世初期にイスラム教徒であるサラセン人が征服した、西は北アフリカ沿岸からイベリア半島まで、東は中央アジアからインドまで、それぞれの地の文化を取り入れアレンジした模様を生み出しています。いわゆる中近東風の模様、蔓や草花などの植物モチーフが、からみ合い反復して空間を埋めるような幾何学的装飾模様です。