【読み:むらご】
染色の名でぼかし染めのひとつです。ところどころに濃い部分があり、その周囲を次第に薄くしぼかす染め方です。また、そのような斑にぼかした模様のことをいいます。 『平家物語』11巻に「一向先陣をつとむべし、汝が旗にはこの皮をおすべしとて、ある皮を一もん被遺けるとかや、夫よりそてぞ小紋のはたとは申ける」と畠山重忠が頼朝より賜ったことを記してあります。『羽継原合戦記』にも畠山氏は小文の皮として載っています。『見聞諸家紋』には二階堂氏の山形村濃が載っています。『寛政重修諸家譜』には二階堂氏の一族井出氏が載っています。 極めて少ない家紋で、京都府での使用を確認できます。