仮撚り法とは

【読み:かりよりほう】

テクスチャード・ヤーンの代表的な製造法で、現在、加工糸ではほとんどが仮撚り法によって作られています。フィラメント糸に物理的な方法で、細かいクリンプといわれるしわやひだを持たせ、この状態で熱処理をしてクリンプを固定させる方法です。これは、フィラメント糸に3,000~4,000回/m程度の撚りをかけて熱セットした後、撚りをもとにもどす、という原理を使ってこれを1工程で行います。
この仮撚り法では、トルクといわれる撚りがもどろうとする力が発生します。これは3,000~4,000回/mの強い撚りをかけた状態で熱固定し、これを逆方向に同じ回数だけ撚りをもどすので、糸は常に撚りをかけた方向と反対の方向にもどろうとする状態にあります。 製品化する際に、このトルクが利点になる場合と障害になる場合があります。撚りをもどした状態でもう一度熱固定すれば、トルクはなくなります。したがって仮撚り加工糸はトルクヤーンといわれる一次熱セットと、ノントルクヤーンといわれる二次熱セットの糸があります。

関連するキーワード

タグ「加工糸」に関連するワード

タグ「撚り」に関連するワード

タグ「糸」に関連するワード