【読み:いかっと】
インドネシアにおける絣織の「イカット(ikat)」は「結ぶ、束」という意味の単語で、本来は「tenun ikat」と呼ばれますが、今日では絣織りを表す世界共通語となっています。束ねられた経糸もしくは緯糸のいずれか一方、あるいは両方をあらかじめ部分的に括って防染し、染め分けてから機にかけて織っていくことにより防染した部分が絣の模様となって現れます。地に、人や動物、幾何学模様などが織り込まれているものや刺繍のようなものなど様々です。イカットの種類には経絣、緯絣、経緯絣とありますが、経絣が圧倒的多数を占めます。主に巻スカート、筒型スカート、肩掛、頭巾、毛布などに利用されますが、高級なものは結婚式やその他の儀式の際に伝統的な衣装として用いられています。