【読み:きょうけち】
纐纈、﨟纈と合わせて天平の三纈と呼ばれます。いわゆる板締めのことです。模様を彫った二枚の板に、布地を挟んで染液に浸す染色技法で、左右対称の文様が現れます。纐纈の発祥は、インドと推定されています。四世紀ごろ中央アジアで知られ、中国に伝わり、唐の時代には盛んに応用されたらしく遺品が残されています。日本へは唐文化とともに輸入され、奈良時代より盛行しました。平安中期以降衰退したものの、江戸期には板締め絞りとして復活し、現在は応用した形が、白鷹御召や村山大島の糸染に取り入れられています。