鐶紋とは

【読み:かんもん】

鐶は金属製の輪で、タンスの引手、茶釜の取っ手などに用いられる金具の事です。この鐶を複数組み合わせ紋章化したものが鐶紋です。
図柄は鐶をそのままあらわしており、鐶が内側に向いているものと、外側に向いているものに大別されます。外向きのものは「外向き鐶紋」とよばれています。
内向きのものでは、三つ組み鐶、木瓜型四つ鐶、五つ鐶のほか、鐶を丸く形どりほかの紋と組み合わせた、四つ鐶菱に雀、五つ鐶に三つ巴、六つ鐶輪に陰立ち銀杏、丸の中に鐶を入れた、丸に四つ鐶に四つ目、丸に四つ鐶一つ巴、変形させたものでは鐶松、鐶雀、光琳鐶桐などがあります。
外向きのものでは、外三つ鐶、頭合わせ三つ唐鐶、丸の中に鐶を入れた、細輪に 頭合わせ三つ唐鐶、中輪に鐶片喰、鐶を丸く形どりほかの紋と組み合わせた、五つ糸鐶崩しに木の字、外六つ鐶に梅鉢、外八つ鐶に菊などがあります。藤原氏流の松波氏などが使用しました。

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