葵紋とは

【読み:あおいもん】

葵はアオイ科に属する多年生草です。立葵、紅葉葵、銭葵などの種類がありますが、紋章として用いられているのは、ウマノスズクサ科の多年生蔓草の双葉葵です。一本の茎が途中で二股に分かれており、二枚のハート形の葉と、薄い紅紫色の花をつけます。別名加茂葵とも呼ばれており、京都加茂神社の神紋としても用いられています。昔、葵は加茂神社の裏に生えており、神仏の加護を受けられるめでたい草とされていました。この草を用い、社を祀ったのが加茂神社の「葵祭」の起源です。また徳川氏は賀茂神社の氏子であったことから、葵紋を使用しており、三つ葉葵を定紋に定め、他家の使用を禁止したことも有名です。
図柄は、双葉の葵だけでなく、一葉から六葉までさまざまです。葵の葉をそのままあらわした、尻合わせ三つ葵、蔓で丸をかたどった、蔓に一つ葵、細蔓一つ葵、丸の中に葵をいれた、丸に一つ葵、水戸葵、丸に剣三つ葵、立葵をそのまま表した、左離れ立ち葵、花立ち葵、丸の中に立葵を入れた、丸に右離れ立ち葵、石持ち地抜き立ち葵、葵とほかの紋と組み合わせた、葵桐、水に立ち葵、糸輪に水葵などの種類があります。
三河の松平氏、本多氏、簗田氏らが使用しました。また『見聞諸家紋』には丹波船井郡の西田氏が使用した家紋として載っています。

関連するキーワード

タグ「徳川家」に関連するワード

タグ「植物紋」に関連するワード

タグ「神紋」に関連するワード