【読み:ぎおんもりもん】
祇園守とは、京都東山にある八坂神社のお守りのことです。戦国期以後、禁教令により家紋が使えなくなったキリシタンたちが用いたといわれています。もとはお札を入れた竹製の「筒守り」を松の枝に紐で結び、歌を書いた短冊を下げていましたが、やがて筒は呪符を表す×印から巻物に変わり、装飾が施され、祗園守が生まれたとされています。図柄は銀杏の葉のようなものとともに、十字に交差した巻物が描かれ丸く形どったものが多くみられます。祗園守、金子守、筒守のほか、石持ち地抜き、浮線守、御礼守丸、変わり二つ守、方形のものでは平角祗園守、角祇園守、筒祇園守菱など、変形したものでは祇園守桐、守崩し、祇園守鶴などの種類があります。祇園守は、芸能に縁の祇園社、八坂神社の信仰から梨園に多くみられる家紋です。