桃紋とは

【読み:もももん】

桃は中国原産のバラ科の落葉高木です。古代、邪気を祓う力を持つ魔除けのシンボルとされ、桃の木で作った弓や桃の枝で悪霊悪鬼を祓う風習があったといいます。三月三日の桃の節句も、邪気祓いの行事として始まったものです。また有名な「西王母伝説」には三千年に一度る桃の実を食べると不老不死でいられるので、西王母は漢の武帝にこの桃を贈ったとあります。実の形の美しさ、魔除けの意味から家紋に選ばれたと思われます。神紋にも多く用いられました。桃紋は桃を図案化したもので、1~3個の桃が、桃の実のみ、また枝や葉を添えて描かれています。一つ桃、丸に桃、丸に三つ盛り桃、三つ葉付き桃、丸に葉敷き桃などの種類があります。神尾氏、野中氏ほか、名字に桃の付く桃井氏、桃岡氏などが使用しました。

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