柏紋とは

【読み:かしわもん】

柏はブナ科の落葉喬木で、大きく厚みのある葉は、古代、食物を盛る食器に用いられており、「神聖な木」とされていました。また食膳をつかさどる者を、古語で「かしわで」といったことにも関係しています。その後、祭事の神饌を盛るのにも用いられたため、瑞祥、信仰的意義から、神職の家が柏葉を家紋とするようになりました。柏の葉は今も端午の節句の柏餅を包む際に使われており、柏餅を食べれば福を授かるという意味から神の贈り物とされています。
図柄は柏の葉をさまざまにデザインしており、抱き柏、違い柏、三枚並び柏など柏の葉をそのまま表したもの、三つ割り三つ柏、軸違い柏巴、八重三つ柏、柏七宝に花角、変わり柏三つ枝丸など葉や枝で丸や方形をかたどったもの、太輪に五徳柏、糸輪に豆折れ柏など、丸の中に柏をいれたもの、柏鶴、柏飛び蝶など変形させたものなど多くの種類があります。土佐の山内氏、、筑前の宗像氏をはじめ多くの氏族が使用しました。

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