有職故実とは

【読み:ゆうそくこじつ】

公家、武家の儀式典礼や、住居、調度、衣服などすべての生活用具、および、古法、作法を研究する学問のことです。本来、[朝廷の儀礼に通じる物知り]の意味で、複雑化する宮廷の儀式生活を支障なく行うために必要な知識から、しだいに専門化しました。鎌倉時代以後、武家社会の整備に従い、流鏑馬(やぶさめ)[=馬を走らせながら、かぶら矢で的を射ること]などの武技や、公家との交渉、公家に準じた生活の作法を定めた「武家故実」ができ、江戸幕府や諸大名の「礼式」に引き継がれ、のちには、民間の礼儀作法にまで及びました。

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