【読み:つけづめそで】身八つ口[=女物や子供物の和服の身頃の脇あき]や振り[=女物のきものの袖の袖付けから袖下までの開いた部分]のない袖付けのことで、今日の男物羽織のように袖丈いっぱいまで袖付けをした袖のことです。江戸時代までの小袖は、付詰め袖が基本型でした。
【記事②:詰め袖】袖丈が身頃に全部ついている袖、つまり「付詰め袖」のことをいいます。男物の袷(あわせ)羽織の袖がその例です。小袖の袖付けは元来、「付詰め袖」でしたが、平安時代末期に、「袂(たもと)」ができ、鎌倉時代中期に「振り」が生まれました。その後また、「付詰め袖」になりました。その袖を「詰め袖」といい、「振り」のある『脇あけ』に対する名称でもあります。「脇塞ぎ(わきふさぎ)」、「脇詰め」ともいいます。能装束では、袖が小さく袖口が縫い詰められている小袖系のもののことをいい、袖口が広くあいた大袖のものと区別してよんでいます。