足袋御免とは

【読み:たびごめん】武家が政権を握るようになった鎌倉時代に、武家の社会的地位が向上するにつれて、公家の『公家故実(くげこじつ)』に準じてできた『武家故実(ぶけこじつ)』では、武家の足袋の着用が禁じられていました。足痛や神経痛などで、足袋を履く必要がある場合には、武家の主君の許可を得て、はじめて着用がゆるされていました。このことを『足袋御免』といい、女性の場合も同様でした。この風俗が近世封建社会でも武士階級の間では、かたく守られて、農民の場合も庄屋や名主の許可が必要でした。町人だけには、この足袋御免制は行われませんでした。

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