【読み：しまだまげ】
女性の髪の結い方の一つです。前髪と髱（たぼ）［＝日本髪のうしろに張り出している部分］を突き出させて前後に長く、髷を太く大きく結ったものです。
江戸時代初期、東海道・島田の宿の遊女が、当時、最も優婉（ゆうえん）華美とされていた男髷の「若衆髷」をまねたことに始まり、各地の遊女から、一般の若い女性にまで広く浸透した代表的な日本髪です。
とくに、後期には、「高島田」［＝髷の根を高く結ったもの。また、「文金高島田」は、とくに高尚優美とされました。］、「低島田」［＝「高島田」に対する地味なもの］、「結綿（ゆいわた）」［＝髷の幅を広くし、その中央を紋縮緬などで包んだもの］、「潰（つぶ）し島田」［＝髷を低く押しつぶしたように結ったもの。後期最も一般的な「島田髷」］などがありました。中でも、「文金高島田」は、今日なお、花嫁姿の髪型として、日本髪の代表となっています。
