古渡りとは

【読み:こわたり】

名物裂(ぎれ)の渡来時期による区分の一つです。この時代区分の概略は、次のとおりです。①「極(ごく)古渡り」は、14世紀足利義満ごろまでの渡来品。おもに、中国の宋、元代のもの。②「古渡り」は、15世紀足利義政ごろまでの渡来品。③「中(なか)渡り」は、1527年ごろ(永正・大永)までの渡来品。④「後(のち)渡り」は、1591年ごろ(永禄・天正)までの渡来品。⑤「近(ちか)渡り」は、17世紀徳川秀忠のころまでの渡来品。⑥「新渡(しんと・しんわた)り」は、1703年ごろ(元禄)までの渡来品。⑦「今(いま)渡り」は、⑥以降のものです。これらは、あくまでも渡来時期であり、製織の時期とは一致しません。また、同文の裂でも数世紀にわたり流入したものもあるということに注意すべきです。

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