【読み:むなはば】
洋服でいう胸幅は、左脇下から右脇下までの幅のことです。 和裁においては、胸幅という言葉はあまり用いず、似たような部位の寸法名称にある「抱き幅(だきはば)」の方が一般的に知られています。 抱き幅は、身八つ口の下から、衽つけの縫い線までの幅のことで、ちょうど胸辺りの前幅を表すようになります。 着物において胸幅という寸法が必要になるのは、この抱き幅を割り出すためです。(標準的な抱き幅=胸幅の2分の1)
着物の名称で「胸幅」というと、袖つけ止まりから襟までの横幅をさすようです。これは近年の体格の変化により、裄が長くなり、身幅を肩山で多く取るために、抱き幅より若干広げる必要が出てきたことによります。