化粧回しとは

【読み:けしょうまわし】

力士が本場所やその他で、土俵入りや弓取りのときに締める前垂れ風のものです。「博多織」や、「つづれ織り」の長さ約7m、幅約67cmの一枚の帯状のものの先端約1mほどを前に垂らす部分として、残りの部分は、四重に折って腰に三重に巻きます。
前垂れの部分には、金・銀糸や色糸で華やかな図案を刺繍し、下部に金や、朱、緋(ひ)、紫などの総(ふさ)を垂らします。江戸時代中ごろまでは、「締込み」、つまり、相撲をとる「褌(ふんどし)」の先端に刺繍したものを膝のあたりまで垂らして取り組みましたが、邪魔になるので、「褌」と「化粧回し」に分離しました。
華麗になったのは、紀州徳川家がお抱え力士に与えたものから始まるといわれています。昔は、緞子(どんす)が多かったので、「化粧回し」のことを「どんす」ともいいました。

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