【読み:しごき】
扱き帯のことです。もともとは、武家の女性や女児が家の中で着物の裾をお引きずりに着ていて、外出時に裾をたくし上げてひもで締めた腰紐がルーツです。それが抱え帯とよばれ、扱きの原型となりました。抱え帯は、懐剣の包みや筥迫と同じ生地で作られる細い帯状のものでした。しごきは抱え帯と似ていますが、一枚の並幅(約36cm)の布を適当な長さにして、絎けたりせずにそのまま用いる、やわらかいものです。
現在ではしごきというと、花嫁衣裳や七五三で用いられる飾りの帯のことです。帯の下に巻いて、左の後ろ脇で蝶結びにして垂らします。
七五三の七歳のお祝いで女の子が使うしごきは単色染めで房がついているものが多いです。着物や帯との調和で選びますが、帯揚げと色を揃える方も多いようです。