【読み:ながいたちゅうがた】
本来中形とは、小紋よりも大きい柄の染めものをいいました。今では一般的に、木綿に染めた両面染めの浴衣をさします。
6.5mもの長い板に木綿の白生地を張りつけ、順々に型紙を置いてへらで防染糊をつけます。乾燥したら、生地の裏面にも、表の模様とぴったり重なるように、同じ位置に型紙を置きます。型を写し終えた生地を藍甕(あいがめ)に入れて、一気に染め上げます。染め上がった着尺の表裏に同じ模様が白く抜け、粋で上品な仕上がりになります。この技法は熟練した技が必要で、重要無形文化財に指定されています。あまりにも高度な技術のため、現在は木綿だけでなく麻や絹にも染められています。