【読み:くうきぞうり】
草履の一種です。昔の「雪駄」から変化したもので、明治28年の秋に、東京の袋物職人の伊藤仙之助の考案によってつくられたものです。
袋物の材料だったパナマを使い、かかとの部分に空気を入れる仕掛けをつけたもので、「千代田履き」の名で売り出されました。これが、明治末年に「空気草履」といって、かかとの部分にばねを入れて、履いたときに空気の入った感じのする仕組みのものができ、「千代田草履」とよばれました。
男女ともに用いられましたが、とくに、女物や子供物に人気がありました。この草履の形態は、今日の女物のかかとを高くした草履を生み出すもととなったものです。