ベンジンとは

【読み:ベンジン】

ベンジンは石油ベンジンのことで、ガソリンの一種です。石油を蒸留して得られる無色の液で、JISでは留出温度が、セ氏30~150度のものです。沸点が低いことから、引火しやすいため、取り扱いには注意を要します。 ハクキンカイロなどの懐炉の燃料として、また機械の洗浄や、ドライクリーニングや染み抜きなどの溶剤として用いられます。 ベンジン (benzine)とよくにたものに、ベンゼン (benzene) がありますが、まったく別のものです。

着物ではよくベンジンを汚れ落としに使います。白いタオルを下敷きにして、汚れを落としたい部分を広げて、たっぷりベンジンを含ませた脱脂綿やガーゼなどで上から軽くたたくようにします。少したたいた後で、上から白いタオルを当てて、溶け出した汚れを吸い取ります。ベンジンで濡れた部分の渇きは比較的早いので、自然に乾くのを待ちます。引火しやすい性質のため、決してドライヤーを使ったりしないでください。 汚れを落とすときには、輪じみにならないように気をつけましょう。一部分を集中してたたかずに、均等に軽くたたいて、周囲をぼかすようにたたきます。 ベンジンで布をこすると、色がさめて白っぽくなる場合もあるので、注意が必要です。 心配な場合は、あらかじめ目立たないところで試してから行うようにしましょう。

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