【読み:わちがい】
輪を二つ以上組み合わせて構成した文様です。組み合わせる数により二つ輪違い・三つ輪違いなどと呼び方が異なります。四つの輪の組み合わせは四方襷(しほうだすき)と呼ばれ七宝の語源となったと言われています。古くから衣服・車・家紋としても用いられています。 図柄は複数の輪を交差させます。交差部分の上下を明確に描きます。 『太平記』には「大将武蔵守師直は、二十余町引殿て、将軍の御旗下に輪違の旗打立て」と高師直が旗印として使用したことを描いています。花輪違いを含めますと、『見聞諸家紋』には高氏、塩冶氏、彦部氏、増位氏、妹尾氏が載り、『寛政重修諸家譜』には播磨国龍野藩脇坂氏が輪違い、幕臣では隠岐氏、山角氏、鶴氏、向坂氏、伏木氏30余家が載っています。 静岡県、栃木県、滋賀県、兵庫県、福岡県などにみられます。