迦陵頻伽文とは

【読み:かりょうびんがもん】

「迦陵頻伽」は、上半身が人間、下半身を鳥形とした奇形の動物で、『漢訳阿弥陀経』に極楽浄土に住むと説かれ、また、一説には、雀(すずめ)の一種で美音を発するともいわれています。いずれにしても、仏教における想像上の鳥です。
したがって、文様としても、仏教関係の工芸にあらわされ、正倉院宝物の笙(しょう)にみるのをはじめとして、平安時代の遺例も奈良国立博物館蔵の『牛皮華蔓(ごひけまん)』、仁和寺蔵の『宝相華迦陵頻伽蒔絵そく冊子箱』などの優品があります。

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