花喰鳥とは

【読み:はなくいどり】

模様のひとつで、鳳凰や鶴などの瑞鳥(ずいちょう・めでたい鳥)が草花や花枝などをくわえた姿をあらわします。ササン朝ペルシャが起源とされていて、日本では正倉院御物や数々の工芸品の装飾に見られます。ノアの箱舟から飛び立ち、オリーブの枝葉をくわえて戻ってきた鳥と同様に幸せの兆しとされ、縁起の良い吉祥文様として用いられています。 鳥は他にも、オウムやおしどり、尾長鳥などが描かれることもあり、花の変わりに組紐や綬帯(じゅたい)とよばれる官職をあらわすモチーフやリボンをくわえているものなどもあります。日本風にデザインされた松喰鶴などの文様も生まれました。

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