【読み:かさねじたて】
襲物、つまり、二枚襲、三枚襲の長着の仕立てを「襲仕立て」といい、和裁のなかでも最高の技術を要するものとされています。技法は、二枚襲の場合は、表着(うわぎ)を基準寸法に仕立て、下着は、それに準じてつめます。三枚襲は、中着を基準寸法とし、表着と下着の寸法を増減して仕立てます。二枚、あるいは、三枚のきものがきちんとそろうように仕立てなければならないうえに、襲物は、多く礼装であるため、紋合わせや、絵羽付けの模様の縫い目合わせ、また、生地が仕立ての難しい縮緬(ちりめん)類が多いため、熟練した技術が要求されます。