【読み:かのこしぼり】
くくり絞りの一種で、絞り染の最高級品です。布を糸でくくって染め上げた後で糸をほどくと、仔鹿の背の班点のような模様が染めあがる、絞り染めの技法のことです。疋田絞り、一目絞りなどを総称する意味もあります。京都の近郊で生産されたので、京鹿子と呼ばれることもあります 。絞り目を一つ一つ丹念に指でつまんで絞るために目結(めゆい)ともいいます。きもの一枚絞るのに数ヶ月を要するものも多く、振袖や着尺地、羽尺地として用いられています。全体を絞りで埋めたものを総絞り、または総鹿子とよび、最高の贅沢なものとされています。