結城紬とは

【読み:ゆうきつむぎ】

結城紬は、茨城県結城市と栃木県小山市(旧絹村)周辺で生産される紬織物です。糸にできない屑繭を引き伸ばした綿状の絹を用いて手紡ぎし、絣模様は手くくりで染め、経糸を腰で吊る居座機で織ります。細かい十字絣で模様を表すのが特徴です。結城紬は、20以上にも及ぶ工程を、すべて手作業で行います。そのうち、糸を紡ぐ、絣くくり、地機で織るの三つの工程が、国の重要無形文化財の指定用件とされ、昭和31年(1956年)には重要無形文化財の指定を受けました。また、平成22年(2010年)には、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。

結城紬は、軽くて暖かく、そのうえ丈夫でしわになりにくいといわれます。洗い張りをすると光沢を増し、変色や脱色がおきにくいそうです。そのため、人に着せて洗い張りしてから着る、寝巻きで着てから外出するなどともいわれるほどです。 結城紬を一反織るには、無地のものでも10日~半月、細かな絣柄になると1ヶ月以上もかかります。結城紬はその着心地と風合いのよさで、愛好者の多い着物です。

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