与那国織とは

【読み:よなぐにおり】

与那国島で織られている織物の総称です。与那国島は石垣島から128kmも離れた日本最西端にあり、むしろ台湾に近い国境の島です。沖縄の織物の状況を文字で印した最初の資料(1479年の『李朝実録』によると、当時すでに島では苧麻で糸をつくり、藍で染め、筬や杼を使って織物を織っていた様子が記されています。現在与那国では苧麻や芭蕉はほとんど見られず木綿や絹が主に使われています。与那国織の代表は「与那国花織」で、格子縞の中に小さな花模様を織りだしたものです。使われている花織の技法は、表裏ともに模様が出る両面浮き花織と緯糸を浮かせて織る緯浮き花織があります。色は島に自生する植物の染料で染め、手織りされています。このほかの与那国織は、格子柄の布施「ドゥタディ」、細帯「カガンヌブー」、そして島特有の手ぬぐい「シダディ」があります。この手ぬぐいは綿や麻地に植物染料で染めた色糸が織り込まれており祭りの時に着用されます。

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