【読み:しおざわおめし】
産地:新潟県越後地方
細やかな絣や縞が素朴で味わい深い織りのきもの。
塩沢織物の歴史は長いですが、伝統を受け継ぎ、現代に活かすことを心がけて織られています。 塩沢を中心とした一帯で織られる御召風の織物を塩沢御召といいます。柄が細かい絣で構成されているため、塩沢絣ともいわれています。この地方は、8~9世紀頃からすぐれた麻の織物を生産していました。その土壌のもとに絹織物が発達しました。絹織物でありながら、八丁撚糸や右撚りの強撚糸を緯(よこ)糸に使ってシボをつくります。強撚糸を使っているので、しゃっきりとした肌触りです。昔ながらの伝統を重んじて手織り機で織られています。十日町で生産されるものも、一般には塩沢御召と呼ばれるため、本場の塩沢御召を区別して、特に「本塩沢」といいます。
塩沢御召は、袷(あわせ)にすれば5月や10月の単衣の恋しい季節に快い肌触りで、きもの通の間で人気があります。6月、9月は単衣にするのもよいです。