【読み:さべりおり】
新潟県村上市山辺里で織られる絹織物のことです。
寛政(1789~1800)の末、越後藩主内藤候は、家臣の婦女子の内職として、手織機を貸し与え、機織りに詳しい小田伝右衛門光貞に織り方伝授係を命じました。
これにより、紬(つむぎ)織り、竜紋、斜子(ななこ)白生地を織ったのが始まりです。
1816年(文化13年)には、京都より織り師を招いて袴(はかま)地を織り出したのが「山辺里平(さべりひら)」です。
明治時代末から方向転換し、紳士服の袖裏地も織り出して人気となりました。この地を流れる門前川の水質が、精練、染色に適していたからです。現在も、裏地、袴地とも織られています。