能登上布とは

【読み:のとじょうふ】

石川県の能登半島で生産される麻織物です。崇神天皇(すじんてんのう)の皇女が、現在の中能登町に滞在した際、機織りを教えたことが始まりといわれています。
昭和35年に石川県の無形文化財に指定されています。細かい絣柄が特徴的で、絣が細かいほど高級とされます。麻特有の通気性のよさと軽さに富み、盛夏向きです。能登縮、安部屋縮(あべやちぢみ)とも呼ばれます。
糸はかつては苧麻や大麻などの手績実糸を用いていましたが、現在は主にラミー糸が使われています。絣技法は「櫛押し捺染(くしおしなっせん)(手捺染)」や「板締め」などの技術と手間のいる伝統的なものです。櫛押し捺染は、約1200本の糸を幅20cmの枠に整然と並べ、その上から染料をつけた櫛形の板を押しつけて絣糸を染める方法です。

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