会津からむし織とは

【読み:あいづからむしおり】

会津からむし織は数年前まで「会津上布」とよばれており、30年ほど前から織り始められた麻織物です。その産地は福島県大沼郡昭和村で、数百年もの間、越後(佐渡島を除く新潟県)に越後上布などの原料となる苧麻を供給し続けていた土地で、今では日本一の苧麻の産地となっています。からむし織の原料となる苧麻はイラクサ科の宿根性多年生草木です。昭和村で栽培されているのは、葉の裏に白い綿毛が密生している白葉種で「からむし」「しなあさ」ともよばれます。白葉種の苧麻は繊維が細く強靭で光沢に富んでいます。苧麻から繊維を得るまでには、植えつけ、刈り取り、水に浸す、皮剥ぎ、苧挽(おび)き、乾燥と大変な手間を要します。このあと、苧績(おう)みをして1本の糸にします。こうして作られたからむし織の帯は薄くて軽く、蒸し暑い日本では最上の織物といえます。

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